ゆうなぎ園 児童発達支援センター(主として難聴児)
ゆうなぎ園は、聞こえやことばに障がいのあるお子さまへの支援を行う通園施設です。
対象は、就学前の聴覚障がい乳幼児(重複障がい児も含む)です。保護者と一緒に通い、集団や個別の支援の他、リトミックや各行事など様々な支援を通してお子さまの成長と地域での育ちを幅広く、末永くサポートします。
提供支援:児童発達支援・保育所等訪問支援・障がい児相談支援
*大阪市障がい児等療育支援事業
*大阪府 聴覚に障がいのある子どもと保護者の相談支援ネットワーク事業
大阪府では、大阪府立福祉情報コミュニケーションセンターを聴覚障がい児早期支援の中核拠点として、聴覚に障がいのある子どもの保護者を対象に、相談支援を行っております。
入園までの流れ
ご利用には「障がい児通所受給者証」の交付が必要です。
- ゆうなぎ園見学
- 面接、手続きのご案内
- 契約
- 通園開始
詳細は、ゆうなぎ園までお問い合わせください。
基本方針
児童発達支援センター(主として難聴児)「ゆうなぎ園」は、聞こえやことばに障がいのあるお子さまの豊かなことばやコミュニケーションの力を育てます。補聴器や人工内耳を装用するお子さまの個性や個々の発達に応じて、口話や手話・指文字など様々なコミュニケーションモードを活用します。また、地域で通う保育所・幼稚園のほか、各病院や学校など、様々な機関との連携をとりながら、お子さまの成長を幅広く、末永くサポートします。
特徴
豊かなことばと表現力を育む
年齢や個々の発達に応じた豊かなことばとコミュニケーションの力を育みます。また、集団の中で自分らしさを発揮し、楽しく生活できる表現力を育てます。
新生児聴覚スクリーニング後の早期療育へ
新生児聴覚スクリーニングでリファ―の結果が出た生後0か月のお子さまへのご相談や医療機関での精密検査後の早期療育にも対応します。保護者の方やご家庭でのご不安を和らげ、解消できるよう支援します。
地域での育ちを支える
保育所等訪問支援では、お子さまの通う幼稚園や保育所等を訪問し、日常生活でのさまざまな課題について相談、助言を行います。また、進学された学校等へも同様に訪問し、学習環境や課題について支援します。
集団支援
0歳児クラス
親子のかかわりを楽しむことができるように、身近な玩具や道具を用いて家庭でもできる遊びを紹介します。身体を使った遊び、手先の巧緻性を高める遊びなど、この時期に大切な活動を取り入れながら、音やことばの気づきを促していきます。
1歳児クラス
遊びを通して、まねることや身近な大人とのやりとり(例:「どうぞ」-「ちょうだい」)を促します。色々なことに興味を広げていけるようにご家庭での生活や遊びについても保護者の方と一緒に考えていきます。
2歳児クラス
着替えや片付けなど自分でできることを増やし、自分でしたい気持ちを伝える意欲につなげられるよう支援します。遊びや日常生活の活動の中で、ことばや状況の理解を促す方法を保護者の方と相談します。少しずつ芽生える友だちへの興味をコミュニケーションの力に結び付けます。
3歳児クラス
いろいろな体験や活動を通して子どもたちのコミュニケーションの力を育てています。またクラスの中で描画や文字の導入等についての勉強会を開き、お子さまの発達についての理解を深めて頂けるように取り組んでいます。
4歳児クラス
経験を通して語彙を増やし、ことばで考え、自分の思いを友だちの前で表現し、話し合う力が高まるよう支援します。
5歳児クラス
就学に向けて、ことばや数を理解する力を高め、ルールや約束を守って集団生活に適応できるよう、幼稚園や保育園との連携を図りながら支援していきます。
個別支援
保護者の方と相談しながらお子さまのニーズに合わせた支援を行います。また、医療機関や地域(幼稚園、保育所等)と連携して支援の充実を図ります。
発語
明るいきれいな声を育て、発語器官の発達を促し、その機能を高めることをねらいとしています。ミルクせんべいを使用して(ウェーファ・メソッド)発声あそび、呼吸あそび、舌や唇、顎の体操を基本に、楽しく取り組んでいます。
リトミッククラス
聴覚を活用して音楽の存在を知り、リズムや音程が見てわかることで、音楽を身体で表現し、楽しみながら個性を豊かに育むことをねらいとしています。
(年少クラス)
親子で音楽を聞いて、見て、体感して、身近なものにしていきます。そして、楽しさを共感しながらコミュニケーションにも繋げていきます。
(年長クラス)
就学後の授業に向けて、五線譜を使い音楽の基礎的な技術と知識を養っていきます。
人工内耳クラス
人工内耳装用のお子さまを対象にした支援を行っています。身近な社会音、楽器、音の出る玩具等を使って「聴く」ことの意識を促すとともに、騒音下での聞き取りやCDを用いた聞き取りなど、さまざまな場面設定における遊びや学習を通して、聴覚活用の力がより安定するようにサポートします。
重複障がい児クラス
他の障がいを重複するお子さまに、お友だちとの関わりなど、個々の特性に応じた配慮をしながら支援します。
聴力測定
さまざまな玩具を用いたPlay audiometry(遊戯聴力検査)、BOA(聴性行動反応聴力検査)、COR(条件詮索反応聴力検査)など、年齢や興味にあわせた方法で、定期的に聴力測定を実施し、聴力の把握を行い、医療機関との連携に活かしています。
耳鼻科検診
嘱託医による耳鼻科検診により、お子さまの聴力や発達に関する助言やご相談に応じています。
発達相談
臨床心理士による発達相談を実施し、お子さまのご家庭や地域(幼稚園、保育所等)での課題について支援します。
行事・お楽しみ会などの交流
年間を通して四季折々の行事やお楽しみ会などを企画し、お子さまの豊かな感受性や表現力を育てるとともに、保護者の方々の交流を深めます。
4月 | 入園式 始業式 |
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5月 | 幼保交流会 遠足 |
6月 | お店やさんごっこ ファミリーデイ |
7月 | 勉強会プール |
8月 | プール 卒業生のつどい |
9月 | デイキャンプ 遠足 |
10月 | 運動会 お楽しみ会 勉強会 |
11月 | 勉強会 |
12月 | 生活発表会 クリスマス会 |
1月 | お正月遊び |
2月 | お楽しみ会 |
3月 | 卒業式 修了式 |
ギャラリー
ご講演会・勉強会などの開催
お子さまのご成長や進路、聞こえに関することなど、保護者の方のニーズに応じたさまざまな情報を提供できるよう、各種の講演会や勉強会を開催しています。
主な内容
「補聴器について」「FM補聴器について」「人工内耳について」「卒園生の体験談」「卒園生保護者の体験談(進路に向けて)」「学齢期になった聴覚障がい児の言語力を伸ばすために」「聴こえのしくみ」など
保護者の方からの感想
- カリキュラムがしっかりしているし、子どもに合わせて手話、指文字、口話などを使って分かりやすい療育をして下さるので、本当に嬉しく思っています。
- どの先生も気さくで、いつも優しく接してくださるので親子でゆうなぎ園に通うのが楽しみです。
- 卒園者のお話や補聴器の勉強会など、為になる場を開いてくれています。今後の参考になり、将来のことがイメージでき、相談して不安や疑問が解消されるので助けられています。
- 通園開始の頃は、親子なのにお互いが言葉もわからず、言いたいのに通じない、聞いてあげたくてもわからず、コミュニケーションがとれない関係でしたが、先生方の指導のおかげで、今はすごく子どもの笑顔も増え、子どもにあわせて支援してくださるので、親子無理することなく楽しく通園ができて感謝しています。
- 先生の子どもに対する言葉かけの仕方などを普段の生活や学習時に意識して取り入れると、子どもの反応が今までと全然違います。学習内容のふりかえりもいつも分かりやすく、細かくして下さるので、自宅でも取り組みやすく、日々分かることが増えていく嬉しさを親子共々感じています